AIエージェントのスキルの作り方教えます|非エンジニアでもできる4つの方法をやさしく解説します
📋 目次
AIエージェントのスキルの作り方には4つのルートがある
AIエージェントのスキルの作り方は1つではありません。必要な知識のレベルによって、大きく4つのルートに分かれます。
難易度で分かる4つの作り方
4つのルートを、必要な知識で整理すると以下のとおりです。
| ルート | 必要な知識 | 非エンジニアの到達難易度 |
|---|---|---|
| 画面録画 | 知識不要(実際の操作を見せるだけ) | 非常に低い |
| 対話形式 | 日本語で要望を伝える力 | 低い |
| SKILL.mdを書く | 見出しや箇条書きが書ける程度の文章力 | 中程度 |
| スクリプトの組み込み | プログラミングの基礎知識 | 高い |
上から順に、必要な知識のハードルが上がっていきます。プログラミングの知識が必須なのは、最後のスクリプトを組み込むルートだけです。逆にいえば、上位2つのルートだけでも、最初のスキルは十分に形にできます。
プログラミング知識が不要な理由
多くの人が身構えるのは、AIエージェントへの指示を「プログラムのように書かなければならない」と考えるからでしょう。実際には、Claudeという生成AIサービスなら、画面録画や日本語での対話だけでスキルの原案を自動生成できます。決まった構文を覚える必要はなく、伝えたい内容を言葉や行動で示すだけで十分です。プログラミングの知識が生きてくるのは、決まった処理を確実に実行させたい、より高度な場面に限られます。実際に手を動かすときは、パソコンの基本操作ができれば十分だと考えてよいでしょう。
いちばん簡単な作り方は画面を録画するだけで完成する
4つのうち最も手軽なのが、実際の作業を録画するだけで完成する方法です。
録画するだけでスキルができる仕組み
生成AIサービスのClaudeには、2026年7月21日に「スキルを録画する」機能が追加されました。実際にやってみせるだけで、AIが操作内容を分析し、新しいスキルの案を作ってくれる仕組みです。手順は次のように進みます。
- 録画を開始する
- 普段どおりの手順で作業をこなす
- 完了ボタンを押す
- 提案されたスキル案を確認して保存する
作業しながら声で説明を添えると、精度が上がるコツです。文章での説明もSKILL.mdの記述も、録画による作成では必要ありません。保存したスキルは、次に似た作業を頼むときから自動的に呼び出される仕組みです。
利用できる条件
録画機能を使う前に、いくつか条件を確認しておく必要があるでしょう。対象はPro・Max・Teamプランで、パソコン版のMac向けアプリに限られるとされています。Windows版やWebブラウザ版、無料プランでは、2026年8月時点で利用できません。録画中の映像や音声そのものは保存されず、作業内容の要点だけが記録される仕組みだと言えます。対応環境は今後広がる可能性があるため、利用前に公式サイトで最新の状況を確認しておくと安心です。対象外の環境にいる場合は、次に紹介する対話形式やSKILL.mdの手動作成から試す方法もあります。
対話形式ならAIに任せるだけで作れる
録画ができない環境でも使えるのが、日本語で話しかけるだけの作り方です。
依頼して作ってもらう手順
Claudeに直接頼めば、スキルの原案を代わりに作ってもらえます。Anthropicのガイドでも同様の進め方が案内されており、普段どおり作業を進めながら繰り返し伝えている手順に気づいたら、次のように依頼するだけで難しくありません。
- スキルなしで、いつもどおりの作業をこなす
- 今の作業をスキルにまとめてほしいと伝える
- 生成された内容を確認し、不要な部分を減らすよう頼む
- 別の場面で実際に使い、うまく動くか試す
文法を細かく理解していなくても、対話を重ねる中でスキルの形が整っていく仕組みです。「この報告書のフォーマットをスキルにしてほしい」のように、目的を短く伝えるだけで十分でしょう。
使いながら育てていく考え方
最初から完璧なスキルを目指す必要はありません。Anthropicのベストプラクティスガイドでも、使いながら改善を重ねる進め方が推奨されています。うまく動かない場面があれば「こういうときはこう動いてほしかった」と具体的に伝え直すだけで十分です。何度かやり取りを重ねるうちに、自社の言い回しに合ったスキルへと自然に近づいていくでしょう。1回で完成させようとせず、育てていく感覚で取り組むと気持ちが楽になります。
自分でSKILL.mdを書く作り方もある
録画や対話に頼らず、もう少し自分の手でコントロールしたい場合に向いているのが、SKILL.mdというファイルを直接書く方法です。
最低限必要な2つの項目
必須の項目はたった2つだけで、SKILL.mdという1つのMarkdownファイルにまとめれば成立します。スキルの名前を示す「name」と、用途を説明する「description」の2つです。最小限の構成は次のようになります。
--- name: your-skill-name description: このスキルが何をするか、いつ使うかの説明 --- # スキル名 ## 手順 [Claudeに従ってほしい、具体的な手順]
プログラミング言語のコードは登場しません。見出しと箇条書きが書ける程度のMarkdownの知識があれば、最低限の形は整います。内容が増えてきたら、参考資料や実行ファイルをまとめたフォルダを一緒に置く形へ発展させてもよいでしょう。
完成度を左右する書き方のコツ
SKILL.mdを自分で書く場合、完成度を左右するのはdescriptionの書き方です。AIエージェントは、用意された複数のスキルの中から、descriptionの内容を手がかりに使うべきスキルを選びます。曖昧な説明では、必要な場面でスキルが呼び出されません。「いつ」「どんな作業で」使ってほしいかを、具体的な言葉で書き添えるのがポイントです。「経費精算」とだけ書くより「月末の経費精算書を作成するとき」まで書き添えると、AIエージェントが判断しやすくなります。
物足りなくなったら検討する選択肢
SKILL.mdから参照する形で、Pythonなどの実行スクリプトを組み込む方法も考えられるでしょう。決まった処理を毎回確実に実行させたい場合に向いた、一段階進んだ使い方です。スクリプトを組み込む段階からは、プログラミングの知識が生きてきます。非エンジニアが最初に挑戦する範囲ではありません。録画や対話形式、手動でのSKILL.md作成を試したうえで、物足りなくなってから検討すれば十分でしょう。
作り方は目的に応じて選べる
4つのルートを知ったところで、自社にはどれが向いているのか迷う方もいるはずです。
とにかく試したいときの選び方
まず試してみたいだけなら、画面録画か対話形式から始めるのがよいでしょう。どちらもファイルを書く必要がなく、実際の作業やふだんの言葉がそのまま材料になります。最初のスキルが思ったとおりに動かなくても、使いながら手直しできる仕組みなので心配はいりません。気軽に試せる点が、この2つのルートの強みです。最初の1つを作るだけなら、どちらを選んでも大きな失敗にはつながりません。
自社の言い回しを反映したいときの選び方
社内特有の言い回しや細かいルールまで反映したい場合に向いているのが、SKILL.mdを自分で書く方法です。descriptionの書き方を工夫すれば、使ってほしい場面をより正確に指定できます。録画や対話形式で作った案を、あとから手動で調整する組み合わせ方も可能です。無理に一からすべて書こうとせず、まず自動生成された案を土台にする方法もあります。どちらか一方に決めず、状況に応じて併用する発想が現実的でしょう。
最初の題材は身近な定型業務から選ぶ
作り方が分かっても、題材が思い浮かばなければ、手が止まってしまいます。
自社の業務に当てはめた題材の例
最初の題材は、手順が決まっている定型業務から選ぶとよいでしょう。具体的には、次のような作業が当てはまります。
- 問い合わせへの一次回答文の下書き
- 社内向けの定型報告書づくり
- 決まった形式でのデータ集計
担当者ごとにやり方が変わりやすい作業ほど、スキルとして手順をまとめておく効果は大きいものです。毎週・毎月のように繰り返し発生する作業ほど、最初の題材として選びやすいでしょう。
作る前に確認しておきたい注意点
外部で公開されているスキルをそのまま取り込む場合は、提供元が信頼できるかどうかの確認が必要です。意図しない指示が紛れていると、思わぬ動きにつながるおそれがあります。詳しいセキュリティ対策までは深入りしませんが、任せる作業の範囲を事前に決めておくと安心です。小さな範囲から試すだけでも、リスクは十分に抑えられます。
まとめ
AIエージェントのスキルの作り方として紹介したのは、画面録画・対話形式・SKILL.mdの手動作成・スクリプトの組み込みという4つのルートです。プログラミングの知識が必須なのは最後のルートだけで、多くの場合は録画や対話だけで最初の一歩を踏み出せます。まずは自社でよく繰り返す定型業務を1つ思い浮かべ、録画か対話形式で試してみるのがよいでしょう。どのルートが自社に合っているか迷ったときや、業務への当てはめ方に悩んだときは、相談できる相手がいると心強いものです。
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